先生はさっそく、少しだけ緊張をときほぐしてあげることにしました。
「いいですか、体というのは、全部、つながっているんですよ。ですから、一カ所ゆるめると、全部、ゆるみますよ」
そういいながら、まず足からはじめて、カチカチだった体全体をほぐしてあげました。
「それでは、気持ちをリラックスさせて、肩がほぐれていくのをイメージしてください。そうすれば、腕は上がりますよ。痛くないですよ。もう、そろそろ腕が上がる頃だと思いますよ」
私がそういうと、いままで上がらなかった手が、上まで上がるようになりました。
「先生、上がりました!」
「だって、あなたは治ると思って来たんでしょう。だから、私が治したのではなくて、あなたが自分で治したんですよ」
「ありがとうございました」そういって、喜んで帰っていったそうです。